機械学習を本格的に学ぶのであれば、Python言語の学習から始めるのが、一見遠回りに思えても、最終的には近道であり、本道です。
TensorFlow.jsは、Python言語を学ばずに、今知っているJavaScript言語でできるだけ簡単に、Webブラウザ上での機械学習を実現しようとするJavaScriptライブラリですが、Python言語をゼロから始めるほどではないにしろ、その敷居は決して低いとは言えないというのが現状でしょう。
ml5.jsは、TensorFlow.jsを土台にし、TensorFlow.jsの難しさを隠しつつ、Webブラウザ上での機械学習が実現できるJavaScriptライブラリです。簡単に言うと、難しいことの理解は放棄して、機械学習の面白そうな特徴を、できるだけ短いJavaScriptコードでWebブラウザで実現したいと考える人に向いたライブラリです。
では、TensorFlow.jsを学ばないで、ml5.jsで十分ではないか、と思われるでしょうが、ml5.jsには、ライブラリにつきものの、自由度が限られるという側面はあります。
ml5.jsのメリット:
- TensorFlow.jsよりも優しい。
- サンプルが多く提供されているので、そのまますぐ流用できる。
ml5.jsのデメリット:
- ml5.jsを学ぶ必要がある。
- かゆいところに手が届かない。
- 自由度が限られる。
- TensorFlow.jsの新機能が利用できるかどうかは、ml5.jsのバージョンアップ次第
この「もっと優しく機械学習が行えるml5.js」カテゴリーでは、「ml5-examples/p5js」で公開されているサンプルを順に解説していきます。